大恐竜時代 タルボサウルスvsティラノサウルス の感想

子供向けということで、恐竜の子供に喜怒哀楽の表情をつけたり、家族愛や夫婦愛は恐竜が鳥の祖先だと思えばまあ、許容範囲かな…と、自分を納得させつつ見ました。
しかし、高い崖の上から巨岩を落として崖下の獲物を仕留めるとか（旧石器人のマンモス狩りか？）、落ちてくる岩から身を挺して相手をかばうとか、敵を誘導して底なし沼に陥れるとか、肉食恐竜の脳味噌でできる芸当なんですかね？
主人公は肉食恐竜なのに、草食恐竜を捕食する場面…草食恐竜の子供を襲う、子の前で親を殺す、顔中血みどろにしながら食べる様子など…はないし。

恐竜の外見や動き、風景などはリアルなので、恐竜好きの大人も楽しめるような、最新研究に基づいた映像化なのかと思いきや、トンデモを見せられた気分です。
例えばこれがライオンだとして、子ライオンにCGで人間みたいな表情を追加し、現実のライオンにはできないような高度な狩りをいかにも本当ですとばかりに見せ、しかし獲物を倒すところや食事の場面は残酷だからカット、愛する家族を亡くしたら人間ばりに号泣、でもアフリカでロケしたらしき実写の映像が多いので一見するとドキュメンタリーっぽい…。現生の野生動物でやったら問題になるでしょうが、本作品はこんな感じじゃないですか？
子供向けならアニメのライオンキングのようにデフォルメするべきで、リアルとフィクションと誇張をないまぜにした映像作品は子供にとってもよくないと思います。
（ジュラシック・パークは確かＰＧー１３指定があったはずで、人間を食らう残酷なシーンの他に、誇張した大きさ等の映画的な演出についても親が教えられますよね。そもそもの設定が、”人工的に作った恐竜モドキ”ですし。

子供のために買いました。くぎ付けだったし、映像もリアルだったので楽しめて満足です。
ただ、この値段で48時間視聴は高く感じました。