ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法 の感想

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参照データ

タイトルピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
発売日販売日未定
製作者エイミー・ワラス エド・キャットムル
販売元ダイヤモンド社
JANコード9784478016381
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » マネジメント・人材管理

購入者の感想

ピクサーの創業者の一人が記すピクサーの歴史と、クリエイティブな組織文化を創造し、持続させるための経営哲学。ビジネス書であると同時に、ピクサーという会社の壮大なドキュメンタリーでもあります。
ピクサーの映画は、決して「天才のインスピレーション」から生まれた作品ではありません。著者は言っています。「どの作品も、つくり始めは目も当てられないほどの「駄作」」であると。この時点においては、他のアニメーション会社のつくる作品とも大差はないかもしれません。しかし、その「駄作」を制作過程で世界中に感動を与え、数億ドルの興行収入を稼ぎ出すような名作へと蘇らせるのがピクサーなのです。その過程での豊富な実例と証言を元にマネージメント手法とその根本にある思想について描きだしているため、説得力の高さはいうまでもありません。

なお、ピクサーだからできるのであって小さな会社には真似できない、とは限らないと感じます。集団を管理する上での課題は企業の大小にかかわりませんし、解決法もまた然りでしょう。ピクサーだから、というより、著者の思考の深さと実践による裏付けによって、本書の主張はまるで科学的な証明を経て普遍性を得ている印象すら受けます。

8章の「大きな問題、小さな問題」という節で著者はこう言っています。「人は想定内の小さな問題と、予期せぬ巨大な危機的問題の間には明確なラインが引かれていると考えがちだ。この認識のせいで、その二つの現象には別々のアプローチが必要だと思っているが、明確なラインは存在しない。」そして、「もっと大勢の人が許可なしで問題を解決できるようにし、失敗したときには目をつぶる(そしてなじらない)ことにすれば、はるかに多くの問題に対処することができる。」一見地味に感じるかもしれませんが、「重要性に応じて優先順位をつけ、小さい問題は放置する」という「常識」を切り捨てた画期的なアイデアであると感じます。

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