遺恨―密命・影ノ剣〈巻之十〉 (祥伝社文庫) の感想

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参照データ

タイトル遺恨―密命・影ノ剣〈巻之十〉 (祥伝社文庫)
発売日販売日未定
製作者佐伯 泰英
販売元祥伝社
JANコード9784396331627
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

「密命」シリーズも、はや10作を数え、お馴染みのメンバーの挿話で、時の移り変わりがわかり、安心して物語に入っていけるのは、作者の手馴れた作話術によるのであろう。「たおやかさ」ばかりが強調されていた女性像も、作を追うごとに進化(?)し、佐伯氏の現代ものに生き生きとえがかれている、強い女性像にちかくなってきたのは、ご同慶のかぎりである。
 しかし、頭初の緊張感あふれるヒーローの設定が、だんだんに長屋の人情話となっていってしまったのは、残念である。権力に与してしまっているのも、いかがなものなのかなぁ。
 作者の外国に想を取った作品が、よみたいな。佐伯先生、もう、お書きにならないのでしょうか。

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