日本の覚醒のために──内田樹講演集 (犀の教室) の感想
参照データ
タイトル | 日本の覚醒のために──内田樹講演集 (犀の教室) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 内田樹 |
販売元 | 晶文社 |
JANコード | 9784794970312 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学 |
購入者の感想
2011年から2015年の間の講演の記録。国家、宗教、憲法、戦争、言葉、教育などテーマは多岐にわたるが、7回のどの講演からも「日本人よ、目覚めよ」という著者の熱い思いが伝わってくる。語られる言葉が、博い学識に裏打ちされた知見と鋭い洞察により、深い所から発せられていて示唆に富む。
2014年11月7日の「資本主義末期の国民国家のかたち」と題する講演は、これより3年後となる現在の安倍政権の本質を見事に言い当てていて驚く。敗戦後、対米従属を通じての対米自立」という国家戦略によって「サンフランシスコ講和条約」「沖縄返還」という2つの成功体験に味をしめた日本は、「対米自立」という課題は脇において、「対米従属」第一で動くようになってしまった。では、政治家や官僚は、何を求めているのか。
「彼らは国益の増大を求めているのではないと思います。国益よりも自分自身の出世とか地位の保全のためにアメリカに対する忠誠心を誇示しているのではないでしょうか。国民資源をアメリカに売って、その一部を自己利益に付け替えようとしている」
現在の安倍政権の本質を、清朝末期に見られた「買弁」(外国資本への奉仕によって利益を得、自国の利益を抑圧する者)そのものと喝破していて見事である。
2014年11月7日の「資本主義末期の国民国家のかたち」と題する講演は、これより3年後となる現在の安倍政権の本質を見事に言い当てていて驚く。敗戦後、対米従属を通じての対米自立」という国家戦略によって「サンフランシスコ講和条約」「沖縄返還」という2つの成功体験に味をしめた日本は、「対米自立」という課題は脇において、「対米従属」第一で動くようになってしまった。では、政治家や官僚は、何を求めているのか。
「彼らは国益の増大を求めているのではないと思います。国益よりも自分自身の出世とか地位の保全のためにアメリカに対する忠誠心を誇示しているのではないでしょうか。国民資源をアメリカに売って、その一部を自己利益に付け替えようとしている」
現在の安倍政権の本質を、清朝末期に見られた「買弁」(外国資本への奉仕によって利益を得、自国の利益を抑圧する者)そのものと喝破していて見事である。
高校生以上なら理解できるわかりやすい表現で難しい世界情勢やらこれからの問題点がとてもよくわかります 色々な視点から物事をとらえることが必要なことを痛感します