モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」[Blu-ray Disc] の感想

昔はイタリア人によるモーツァルトのオペラは今一と思われていましたが、最近は素晴らしい上演が増えています。この演奏も心から楽しむことができました。ダルカンジェロは、本当に素晴らしいバリトンです。別のディスクのドン・ジョヴァンニも素晴らしいかったので、かつての名バリトン・チェーザロ・シェピを思い出してしまいました（僕の年齢がばれてしまいそう！）　第一幕のテンポが少し遅かったので気になりましたが、聴き進むうちに気にならなくなりました。クレンペラーの遅い名演もありますし、テンポは問題ではありません。出演者は一人として不満を感じる人はいませんでした。あっと思わせるような演出もありませんが、スカラ座の奥行きのある舞台をうまく活かしていて、安心して観ていられます。
表の写真がソフトフォーカスなので、映像が悪いのではないかと心配しましたが、結構きれいな映像です。録音も優秀ですが、サラウンドでないのが惜しいと思います。