太宰治全集〈2〉 (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトル太宰治全集〈2〉 (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者太宰 治
販売元筑摩書房
JANコード9784480022523
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 全集・選書

購入者の感想

同郷の作家、長部日出雄さんがよく指摘される
ように、太宰治という作家とユーモアは切り離せない
要素で、自殺や「人間失格」という題名のイメージから
暗くて厭世的な人物という固定観念が、
なんとなく、でまかり通っているのは
さびしい限りです。

師匠の井伏鱒二さんなども、心中について、
あれは周囲にやさしい太宰くんが、相手の
女性に請われて嫌々ああなった気がする。
太宰くんは実際に死ぬ気なんかなかったと、
生前の彼を見ていた私には思えてならない。
という意味の随筆を残しています。

この巻に収められている、師匠ゆずりの「満願」、
「富嶽百景」「女生徒」などのユーモア味の濃い作品を
読むと、長部さんや井伏さんの指摘が思い出されます。

「女生徒」など実験精神満載の短編なのに、
面白可笑しくてあんまりそうは映らない。

そこらへんの、太宰さんのテレぶりというか
知らんぷりして突拍子のない、という姿勢が
カッコいいと思います。

本当に、太宰さんという人は、なんでもかんでも
やれる凄い人だったんだなあ、と痛感させられる
一冊です!!

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