ジャパン・クライシス:ハイパーインフレがこの国を滅ぼす (単行本) の感想

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タイトルジャパン・クライシス:ハイパーインフレがこの国を滅ぼす (単行本)
発売日販売日未定
製作者橋爪 大三郎
販売元筑摩書房
JANコード9784480864338
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情

購入者の感想

小沢一郎と、鳩山由紀夫は、この問題に手をつけようとした途端に、政治テロに出くわした。官僚とメディアが表面上の主犯で、前世紀の日本の成り行きと基本はなーんにも変わらない。なりふり構っていられなかったようで、茶番の構造が丸見えだったのは今回の特徴だけど。愚かな権力構造でもはや日本は3流国なのは自明。でもさ、こんなことがまかり通っちゃうのは結局のところ有権者が信じられないくらい無責任だからなんだよな。滑稽な権力構造は(対外的な視点からは喜劇だ)低レベルな有権者の反映なのである。そのあたりの機微も筆者たちは十分知っていて、本書の随所に静かな怒りとともにちりばめられている。  解かり易いよ。必読!

危機を煽ってそれに便乗しようという意図を感じて好きになれなかった。

財政破綻本は藤巻健史氏や浅井隆氏やこの小林慶一郎氏らによって何冊も出されていて中身はそれらとほぼ同じだ。ただこれは対談本なので類書より更に体系立っていなく読みづらくがっかりした。中身も浅くて藤巻氏などの類似本より面白みもない。すでに何冊も似たような本が出ているので、目立つがために新しい本が出る度に題名ばかりが過激になっている気がする。今回はついにジャパン・クライシスだ。次は日本沈没だろうか。

こういう問題にまったく門外漢のはずの橋爪大三郎氏が出てくるのがそもそも不自然だ。妙に大げさなことを言う割りに、専門家でないので内容が浅い上にわかりづらいのだ。今はここが話題性があると思って飛び込んだのだろうか。でもなぜわざわざ橋爪氏の日本経済論を読まされなければいけないのか深い疑問に思ってしまった。

二人とも学者のはずだ。軽い対談で安易に日米開戦だのハイパーインフレだの大げさなことを言う前に、真面目な分析をじっくりしてほしかった。ここは私だけではないはずだ。そもそも今のマクロ経済学でハイパーインフレなどきちんと予測できないはずだ。アドホックな想定をつけまくって無理矢理確率を算出したとしても非常に低くなるはずだ。橋爪氏もどういう専門的な分析をした上でこういうことを唱えているのだろうか。まともな分析なしに国民の不安を煽るようなタイトルの本を出したとすれば、それは学者としての良心にもとると思ってしまった。

昨年秋に行ったという対談がなぜこの時期になって大々的に売り出されたのか興味深い。真摯で国を憂う危機感を橋爪氏は強調するが他の意図ばかり感じて好きになれなかった。

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