月に吠えらんねえ(7) (アフタヌーンコミックス) の感想

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参照データ

タイトル月に吠えらんねえ(7) (アフタヌーンコミックス)
発売日2017-06-23
製作者清家雪子
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

月に吠えらんねえ6巻までを読んできて、作者は
フィクションの中だけでも、文学に、詩歌に、世の中に正当に評価されたとは言いがたい芸術に対して、見返りをあげたかったのかな、と感じていました。
報われぬまま亡くなっていった彼らに史実を織り混ぜたフィクションの物語の中だけでも、なんらかの報いを与えたかったのかな、と。

しかし、この七巻を読んで感じたのは、もっと深い文学への愛でした。
それは罪なの?と黒く塗りつぶされた戦争詩歌を背景に問われたとき、胸が詰まりました。
ただ声を大にして言いたいのは決して戦争を賛美しているわけでも、正当化しているわけでもないということです。
それははっきり言えると思います。

我々日本人が過去を振り返るとき、そこには羞恥や罪の意識がまとわりつきます。
そう思うように徹底的に教育されてきたからです。それの是非は置いておいても、あの時代に詩人として、文士として生きていた彼らが、様々な思いを託して綴った言葉に、現代に生きる私たちがもう一度向き合わなくてはならないのではないか、と考えさせられる巻でした。

いずれにしろ、こういった内容の作品が出版閲覧できる現代に生まれてよかった、と思います。

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