ヒトのからだ―生物史的考察 の感想
参照データ
タイトル | ヒトのからだ―生物史的考察 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 三木 成夫 |
販売元 | うぶすな書院 |
JANコード | 9784900470095 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » サル・人類学 |
購入者の感想
現代人を取り巻く環境は、人間が今までに生活してきて獲得したメンタリティをも崩しかねない変化をもたらしている。
化学や医学は、ある面では暮らしに便利さや幸福感をもたらしているが、反面地球規模では、人間としての暮らし方は今までのようには続けられない状況にまでなっている。
科学・技術が先行し、それを経済が取り込んで、政治が後押しし、そして倫理モラルが追従しようとしているが、その速さと方向には一体感は望むべくもない。未来はどう変わるのか、現在だけを楽しむしかないのか?
そんな不安な心情でこの本を読むと、人間は所詮動物なんだ、と改めて認識させられる。である以上、自然から離れたところでの生き方は、人間が積み重ねてきたDNAにはないのだから、発生する問題にも包括的に解決する処方箋は、政治にも宗教にも見当たらないのだろう。
人間らしく生きる環境を再生できるか、いや戻れる可能性は高くはなく、・・・・と考えさせられる一冊だった。
化学や医学は、ある面では暮らしに便利さや幸福感をもたらしているが、反面地球規模では、人間としての暮らし方は今までのようには続けられない状況にまでなっている。
科学・技術が先行し、それを経済が取り込んで、政治が後押しし、そして倫理モラルが追従しようとしているが、その速さと方向には一体感は望むべくもない。未来はどう変わるのか、現在だけを楽しむしかないのか?
そんな不安な心情でこの本を読むと、人間は所詮動物なんだ、と改めて認識させられる。である以上、自然から離れたところでの生き方は、人間が積み重ねてきたDNAにはないのだから、発生する問題にも包括的に解決する処方箋は、政治にも宗教にも見当たらないのだろう。
人間らしく生きる環境を再生できるか、いや戻れる可能性は高くはなく、・・・・と考えさせられる一冊だった。
この本の存在を知ったのは、吉本隆明の<真贋>という本がきっかけです。もちろん、それまでは、名前も知らず、こういう分野の本にも、いささかの拒否反応もありましたが、読んでみて、思わず引き込まれるように感じました。なにより、人間の中の動物的側面、植物的側面という発想と、進化の世界のいわば必然性という側面など、まったく、目新しい世界をのぞき見た感覚におそわれました。こうした本が、もっとたくさんの読者を得ていくことが必要だと感じました。