メッセージ 4K ULTRA HD ブルーレイセット [4K ULTRA HD + Blu-ray] の感想

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SF映画と言えば、宇宙人が来襲して都市が破壊されたり、何かと派手なシーンを想像しがちです。作り手の方も、そんなシバリみたいなものを意識して、そこから外れるのは興行的なものを考えればちょっと怖いのではないかと思います。でも本当に未知の訪問者が地球に現れたとき、人類の驚愕といったら計り知れないのでしょうが、実際にやれることと言えば、ありとあらゆる学者を集めて、全くの手探り状態で考え付く限りのことを地道にコツコツやるのみ。その絵ヅラは極めて地味なものとなるのでしょう。この映画も派手なアクションとは無縁ですが、ファーストコンタクトに地道に取り組む科学者たちの姿を丁寧に描いています。
謳い文句のとおり、この映画のテーマは「時間」と「言語」で、我々の「古い」時間とか言語の概念とは別次元のところに連れて行こうとします。一度見ただけでは、ストーリー上の矛盾点が気になっていろいろとツッコミを入れたくなりますが、ふと、それこそが自分が既成概念に囚われている証拠なのではと思い直したり堂々巡りしたりします。見終わってからもなお反芻して楽しめる、これもまたSF映画の楽しみの一つなのでしょう。