忍物語 (講談社BOX) の感想

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参照データ

タイトル忍物語 (講談社BOX)
発売日販売日未定
製作者西尾 維新
販売元講談社
JANコード9784062839020
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

暦の大学生活を描くモンスターシーズンの第一巻。「しのぶマスタード」収録。
高校を卒業してから警察に就職する迄の主人公の四年間を描くシリーズと云う事で、セカンドシーズンやオフシーズンと違い、全篇、暦が主人公・・・の予定らしい。多分、作者も書いてみないと判らないと想うけど。
タイトルに名前の出ている忍の吸血鬼としての「親」がテーマと成る話だが、駿河をはじめ何人かレギュラー陣が登場する他、アニメオリジナルの日傘も登場、暦に接近しかかる。しかし今回ヒロインは・・・出番が多かったのは「何でも知ってる」伊豆湖さんだが・・・初登場の彼女か?
今回、名前だけ登場の老倉とは急速に仲良く成った感じだが、「結物語」を読むと就職する頃には再び疎遠に成るのかな。
今後の刊行予定も載っており、時系列的にはセカンドシーズンの「花物語」もこの中の何処かに来る筈。又、本巻はどうやら最終巻と対に成る作品の様だ。

ミステリっぽくもあり,冒険譚っぽくもあり,一つの怪事件をきっかけに調査を開始,
接点や突破口が見えたかと思えば,どこか噛み合わず,広がったり縮んだりを繰り返し,
それらが絡まっては行き違い,ちぐはぐさが続く人や状況が素直に面白かったという印象.

また,少し意外(?)な人物も含め,名前だけも併せれば,結構なメンツが顔を出し,
極端な脱線や問答も見られず,堅すぎず,緩すぎずの雰囲気が話の流れを支えています.
その反面,レアな作品や別シリーズを持ち出す演出は,いささかやり過ぎにも感じました.

一方,『大学生編』のせいか,時の経過とともに,成長や大人への言及が目立ち,
高校生だったあの始まりから一年,大学生に,さらには前作の社会人へと至るまで,
少年というよりは青年となった彼が,変わるのか,変われないのか,変わらないのか,
これまでの経験や失敗を振り返り,大人という存在やその意味と向き合うための四年間,
作中の言葉を借りれば,『こよみモラトリアム』が描かれるシリーズなのかもしれません.

そんな中,新登場となる『普通の世界』の友達が,彼にどういった影響を与えるのか,
この巻では便利屋で終わってしまいましたが,今後の再登場に期待をしたいところです.

なお,サブタイトルは,からし(mustard)ではなく,主人(mastered)だと思われます.

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