りゅうおうのおしごと!6 (GA文庫) の感想

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参照データ

タイトルりゅうおうのおしごと!6 (GA文庫)
発売日2017-07-14
製作者白鳥 士郎
販売元SBクリエイティブ
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

購入者の感想

初動が悪くて5巻で終わる予定だった作品の6巻が出ると聞いたときは正直喜び半分不安半分でしたが、そんな不安をきれいに吹き飛ばしてくれました。
ラノベ読み始めて四半世紀、いろんな作品に泣いたり笑ったり燃えたり萌えたりしてきましたが、悲劇抜きに泣けるという点ではこのシリーズ、私の中で間違いなく五本の指に入ります。お金を稼ぐためにテクニックで売れる小説を書いてきたと自ら言う人が、本当に書きたいテーマを見つけて書くとこうなるのだな、と脱帽する思いです。1巻の冒頭を立ち読みしてドン引きして買わずに帰った人もいるんじゃないかと思いますが(正直私も引いた)、もったいないのでぜひ読んで欲しい。
しかし、これだけ多くの人に評価されても下ネタやロリネタを捨てない作者…ブレないなぁこの人。これをやめればもう少し読者層の裾野が広がりそうな気もしますが、まあこれは作者の持ち味なのであまり目くじら立てるのは野暮というものでしょう。
天衣のエピソードや銀子の独白も胸に迫るものがあって、職場の昼休みに読むのは危険すぎるので早々に諦めましたが(笑)、本作の白眉はなんといっても”あとがき”でしょう。あとがきを最初に読む人も少なからずいらっしゃると思いますが、本作に関してはグッとこらえて順番通りに読むことを強く推奨します。できれば誰も見てないところで。
あと、私はKindle版と冊子版と両方買ってますが、このシリーズは挿絵のレイアウトが独特なので、どちらかといえば冊子版の方がいいと思います。1~5巻もそうですが、この6巻では特に顕著です。Kindle版の方が紙質の影響がない分高画質で見られるというメリットはありますが。

この作品に出会えた事を感謝します。もう五回読み返しました。こんなにハマったの久々です。この巻は銀子の話ですね。女流二冠を持つものの常人の才能しか持たない銀子が、将棋に対する人間離れした超才能に挑む苦悩と葛藤を見事に書いた傑作です。そしてシリアスだけでなく小学生を絡めたコメディも逸品、さらに八一があいと天衣にプレゼントをする場面は見所です。あのお高いツンツンお嬢様の天衣が大泣きするほどのプレゼントとは?八一って本当にいい師匠ですね。
~あとこの巻はあとがきに泣かされます~

ついにそーた君モデルも登場か!
五巻で完了していきなりの六巻はサイドストーリーかと思ったら周りのキャラに焦点が…アニメ化とか吃驚なのですよ!

おみくじの中の病気(病名:ロリ●ン)の部分には笑ってしまった。

 読了前にここのレビューを読み、銀子が可哀想だとか銀子いじめだとか書かれていたので、どんな展開になるのか不安も感じていたが、個人的には今回のラストには一縷の希望を見た。
 銀子が自身を地球人、八一を将棋星人と対比させる才能の限界。性差によりどうしてもついてしまう実力差。
 五巻で痛々しい喧嘩にまで発展してしまった銀子と八一の関係のままならなさ。
 恐らく、今巻のような問題が噴出するまでもなく、銀子はかなり限界に来ていて、これで最後の勝負の結果がもし反対だったとしたら、また続く変わらない日々に彼女は押し潰されていたかもしれない。
 先が真っ暗闇だとしても、あの勝敗の結果があるからこそ、次に道が繋がり、そして、ラストには彼女はほんの微かな、彼女にとって縋るべき唯一の希望を見出すことができた。
 将棋の神様は優しくはないけれど、銀子にたとえ脆い足場だとしても、先に、上に、あるいは彼に繋がる道を照らしてくれたように俺には思えた。

 銀子の一人で抱え込むキャラクター性からいって仕方がないことなのだけれど、銀子のシリアスな将棋パートと、八一周辺のロリコンパートの雰囲気が若干乖離している気がする。これを重くなり過ぎずに済むバランス感覚と見なす向きもあるだろうが、個人的にはもうちょっと噛み合っていて欲しい。
 あと、あいのキャラが将棋の真剣さからズレてきてしまっている気がして、そこが少しだけ心配。
 五巻でも、八一に再起のきっかけを与えたのは桂香の姿だったと思うが、尺としては八一とあいの式の模様が長く取られたりして、少し違和感があった。今巻でもあいは将棋というより八一そのものの方への執着が色濃く書かれているように感じる。これが一つの問題としてこれから持ち上がってくるのなら、それはそれで面白いと思うのだが。
 恋愛的なパートも必要なのかもしれないが、あくまでもヒロインズには将棋を指す姿を通して、八一に前を向かせる存在であってほしい。その方がこのラノベのテーマに沿っていると思う。
 その意味では、JS研や八一の弟子達より、自ら逆境に立ち向かう桂香や銀子の清滝一門の方が、キャラクターとしての存在感を増している気がする。

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