剣客商売六 新妻(新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル剣客商売六 新妻(新潮文庫)
発売日2012-10-05
製作者池波正太郎
販売元新潮社
JANコード登録されていません
カテゴリ文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 直木賞 » 26-50回

購入者の感想

第六巻。表題の「新妻」が一番印象的でした。なぜなら、この一編は分からないことだらけだったからです。「評定所」とは、それさえも知らずに読んでいたのだから当然かもしれません。調べたところ評定所とは「江戸時代に設置された江戸幕府の最高裁判機関」とのこと。
自分の身の潔白を訴えるために評定所に出向く、その “覚悟” とは・・・? おそらく、この時代では上に背くという行為は “決死の覚悟を定める”、それほどのことだったのだろうと推測しました。でも評定所に出向く夫を励ますために、その新妻が自殺をするというのはどういうことなのでしょう。もう戻ってこられないと決めつけてのことなら分かるのですが・・・。
日本史、江戸時代のことを少し勉強してみようと思いました。

<追記>第八巻に答えらしきことがありました。「この時代の犯罪は、すべて連帯の責任によって処罰される。犯人だけの処刑ではすまないのだ」と。
だからその妻が先に自害することが、夫を励ます、夫の背中を押すことになるのか、と思いました。

そして次に「川越中納言」です。これはもう、ハレンチを通り越してここまで書かれてはジャンルが違ってくるのではないかと思うような内容でしたが、やはり「剣客商売」は違います。一冊を読み終える頃には何かもっと大切なことの影に、 “そんなこと” くらいになって隠れてしまいました。
多分、小兵衛とおはる、大治郎と三冬のおかげだろうと思います。

まるで青竹を大刀で真っ二つに切り分けるように、両極端な人々を颯爽と描いているように思えました。

この一冊もまたおもしろかったです。

 読者をやきもきさせていた「朴念仁」ふたりが、ようやく夫婦になります。まあ、タイトルのとおりですが・・・ おはるいわく「奇妙な夫婦ができあがったもんだねぇ」ということで、その過程を楽しめます。できれば、剣客商売3「陽炎の男」から通して読んでみるのも一興かと・・・
 個人的には、表題の「新妻」が白眉と思いますが、みなさんのご感想はいかがでしょうか?

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