イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫) の感想
参照データ
タイトル | イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 川北 稔 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062922241 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般 |
購入者の感想
18世紀後半の産業革命の時代から19世紀までのイギリスの繁栄とヘゲモニーの問題を主たるテーマにした好著です。著者は、イギリスを中心に据えた西洋史家のようですが、「『産業革命の故郷』であり、『最初の工業国家』であったはずのイギリスに、国民経済の体質を転換させるような現象としての「産業革命」は存在せず、『産業資本主義段階』などというものはなかった」(p.19)という指摘は大いに啓発されるところがあります。この見解は「守旧的な日本の経済学者などには、なかなか受け入れがたいようである」(pp.19-20)という指摘も示唆的です。近世ないしは近代の経済史を学ぶ読者にも大いに推奨したい一冊です。ただ、章末にも巻末にも体系的な文献紹介がない点に、やや不満が残ります。
イギリス覇権についての著書の中では比較的コンパクト。
にもかかわらず内容が充実しているとっておきの書籍。
考え方の根本であるウォーラーステインの世界システム論
を述べたのちに、現在通説になりつつある
ジェントルマン資本主義についても言及。
いままでの産業革命中心の資本主義観を打ち壊す
ある意味知的好奇心をくすぐる良書だと思います。
イギリスの概観を押さえる上では
避けては通れない基本書と言えるはず。
にもかかわらず内容が充実しているとっておきの書籍。
考え方の根本であるウォーラーステインの世界システム論
を述べたのちに、現在通説になりつつある
ジェントルマン資本主義についても言及。
いままでの産業革命中心の資本主義観を打ち壊す
ある意味知的好奇心をくすぐる良書だと思います。
イギリスの概観を押さえる上では
避けては通れない基本書と言えるはず。