基本講義 債権各論〈2〉不法行為法 (ライブラリ法学基本講義) の感想
参照データ
タイトル | 基本講義 債権各論〈2〉不法行為法 (ライブラリ法学基本講義) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 潮見 佳男 |
販売元 | 新世社 |
JANコード | 9784883841424 |
カテゴリ | 社会・政治 » 法律 » 暮らしの法律 » 法律入門 |
購入者の感想
既に指摘があるとおり,潮見教授は,『不法行為法』という500頁を超える体系書を書いているが,こちらは学生向け教科書である。
ですます調で説明は分かりやすく,判例や従来の通説を基礎として書いている。例えば,潮見教授は,「損害」について,損害事実説のうち,事実状態の差とする説を採っているが,本書では,判例や通説の基礎となっている差額説で説明がされている。
また,因果関係でも,現在では批判が強い相当因果関係説をそれなりの分量で説明している。潮見教授が採っている,保護範囲説を修正する見解は,補論として説明されている。
本書の索引を除いた頁数は217頁であり,内田民法’2(2版)の不法行為部分が214頁であるから,学生向け教科書としてはそれなりの分量がある。
また,潮見教授の本は,随所に,勉強する姿勢について注意点が書いてあることが多い。本書にも,例えば,「条文の意味だけ分かればいいという考え方は根本的に改めた方がいい,民事法では,類推適用があり,条文の趣旨から解決することがあるのだから。」といった旨の指摘があったりして(本書5頁),参考になると思う。
ですます調で説明は分かりやすく,判例や従来の通説を基礎として書いている。例えば,潮見教授は,「損害」について,損害事実説のうち,事実状態の差とする説を採っているが,本書では,判例や通説の基礎となっている差額説で説明がされている。
また,因果関係でも,現在では批判が強い相当因果関係説をそれなりの分量で説明している。潮見教授が採っている,保護範囲説を修正する見解は,補論として説明されている。
本書の索引を除いた頁数は217頁であり,内田民法’2(2版)の不法行為部分が214頁であるから,学生向け教科書としてはそれなりの分量がある。
また,潮見教授の本は,随所に,勉強する姿勢について注意点が書いてあることが多い。本書にも,例えば,「条文の意味だけ分かればいいという考え方は根本的に改めた方がいい,民事法では,類推適用があり,条文の趣旨から解決することがあるのだから。」といった旨の指摘があったりして(本書5頁),参考になると思う。