数理論理学 の感想

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参照データ

タイトル数理論理学
発売日販売日未定
製作者戸次 大介
販売元東京大学出版会
JANコード9784130629157
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 論理学・現象学

購入者の感想

数理論理学(記号論理学など呼び方は色々ある)についてのいい入門書・解説書というのはどういうものであろうか。

・まず「記号」についての意味がちゃんと整理されて説明されていること。
・論理学であるから、論理学についての解説も兼ねていること。
・論理式が非常に簡単で基礎的なものから順番に、複雑な論理式(自然演繹など)へと段階を踏んでいること。
・読者が読み進めていくうちに、迷子にならにように、ポイントは飛躍せずに記述してあること。
・演習問題の回答が全てちゃんと載っていて、その解説も丁寧であるもの。

さらに細かくあげることは全く可能なのだが、この程度を最低限として希望することにする。

さて、本書についてであるが、最初はかなり分かりやすい説明であるので助かる。
しかし、演習問題がやらせっぱなしで答が書いていないところが非常に多く、その点はやはり評価が落ちてしまう。
数理論理学はやはり抽象的で難解であるから、演習問題の答はどうしても必要であり、それが無いのならば演習問題など載せない方がいい。
確かにそういうケアまで考えていたら、2分冊になってしまうくらいの量になるであろうが、私はむしろ難解な数理論理学の解説書というものはそれくらい丁寧であるべきだと思うのだ。

数理論理学を学ぶのには、知っている人について教えてもらうのが一番いい方法なのだが、それが出来ない多くの人にとってはこういう独習本はやはり必要になる。

そういうような問題が本書"にも"あるものの、一通りの数理論理形式を扱っているのは、評価してもいいのではないかと思える。
考え方を変えれば、本書で扱っているような広い範囲までは書かずに、もっと初歩的なことを徹底して行ったほうが良かったとも考えられるが、どうも他の本を見ても「帯に短し、たすきに長し」という感は否めない。
それほどに数理論理学の入門解説書には、「これで十分な入門書だ」というものが無いのである。

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