つまをめとらば (文春e-book) の感想

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参照データ

タイトルつまをめとらば (文春e-book)
発売日2015-07-31
製作者青山文平
販売元文藝春秋
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究

購入者の感想

一読して、非常にうまい書き手であると思いました。
簡潔な文で、すいすいと読ませ、江戸情緒を感じさせてくれます。
真偽はわかりませんが、江戸時代のことがらについて、リアリティを持って折りこまれています。

では、なぜ星が5つではなく、4つかと言うと、個人的な好みの問題になります。
本書の短編のいくつかで、女の強さ、しぶとさ、嫌な面が描かれています。
著者にしてみれば、
「どうだ、現実に、こんな女、いるだろう?」
ということなのかもしれません。
でも、私個人としては、現実の世界で、女の嫌な面を見ているからこそ、小説のなかでは、ファンタジーの女を読みたい、と思うのです。
それは理想化された、男にとって都合のよい女でしかないのかもしれませんが……。

なにはともあれ、時代小説のファンならば、一度読んでみて損のない本であることは確かです。
個人的な好みで言えば、最後からふたつめの「逢対」がお勧めです。

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