無傷姫事件 injustice of innocent princess (講談社ノベルス) の感想

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タイトル無傷姫事件 injustice of innocent princess (講談社ノベルス)
発売日販売日未定
製作者上遠野 浩平
販売元講談社
JANコード9784062990646
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

かつて、 ディズニー映画のプリンセスたちには王子の登場が必然であった。
白雪碧やシンデレラの前にはその不遇な状況を打破してくれる王子様がいて「恋」する健気な女の子でいれば良かった。しかし、近年の「アナ雪」のエルザのように、王子を必要としなくなった強い女性の生き様が支持されるようになった、という話を聞く。
もはや、「恋」にも「王子」にも興味がなくなったお姫様は一体何に関心があるのだろう?
彼女たちには何か人生をかけてやるべき事が残っているのだろうか?自分のやれる事、やりたい事について真剣に考えているのだろうか?
私は映画を観ていないのだが有名な「let it go」の英歌詞(日本語意訳ではない)を読むかぎりそこには清々しい”吹っ切れた感”がある。
ありのままに、という日本語はどちらかというと上品な意訳で本来は「もう構うものか!」という放棄にも似た覚悟が見え隠れする。自分の原点を思い出すように、そうだ、私は〇〇だったんだという、はっきりとした実感を伴う自己認識がある。
「わたしはエルザだ!」と、彼女が誰に言われるでも無く押し付けられるのでもなく、自ら、名乗りを上げている姿が目に浮かぶ。

わたし達は多かれ少なかれ、密かに憧れている。
美しい存在に、巨大な存在に、それらが持つ圧倒的で心を預けたくなる様な『強さ』に憧れて生きている。それは宗教とは違って信仰であり、信じたいというキモチのみが重要なのであって毎日お祈りをしたり、本を読んで勉強したりといった行動は不要なのだ。
お手軽といえばそうなのだが、だからと言ってそれはを軽く扱われるのは許せない。
なぜなら、わたし達はそれを「信じて」いるからだ。
希望であり、夢であり、ときめきであり、ロマンなのだ。
同時に幻なのだけれど、そこには幻滅など入ってきて欲しくはない、心の宝箱の一番奥底にしまい込んだ、誰にも触らせない宝石があるのだ。

「無傷姫」について本作の登場人物はどう思っているのだろうか?
誰にも傷付けられないから無傷姫、というその異名について。
レーゼ・リスカッセの祖父は「押し付けてしまった詐欺」と嘆き、

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