津波、噴火……日本列島 地震の2000年史 の感想
参照データ
タイトル | 津波、噴火……日本列島 地震の2000年史 |
発売日 | 2013-02-20 |
製作者 | 保立道久 |
販売元 | 朝日新聞出版 |
JANコード | 9784023311701 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
「はじめに」によると「歴史学をはじめとする研究者が、震災という出来事にどのように向き合おうとするのかを相互に語り、課題を示しあったはじめての記録である」とのこと。そのような意味で刊行が大いに待たれていた本。保立道久氏(日本中世史)、成田龍一氏(日本近現代史)の監修で歴史学者ら17人による。
監修者に平川新氏(日本近世史)、北原糸子氏(災害史)を加えた座談会「災害の歴史から何を学び、どう向き合うか」が問題点を整理した現在の到達点の一つを示している。当初、週刊朝日百科の付録として企画されたためか、各人の文章が短文過ぎるきらいがあるが、詳細な論考は後日に期待するとして、全体としてコンパクトな点は、多くの人に読んでいただき、活用していただきたいとう企画の意図と紹介者の希望に沿う。
重要な指摘は数多いが、個人的には平川新氏(東北大学災害科学国際研究所長)の「地元の人たちにすら忘れられてしまった石碑や、神社などに伝わる災害の伝承。従来、歴史学は、そういうところに目を向けてこなかったと思うのですが、そのような、歴史の中で民衆が蓄積してきた「災害知」を発掘していくことの重要性を強調したいと思います。(中略)これが3.11を経験した歴史の、今後の大きな仕事となると思います。」に同感する。
監修者に平川新氏(日本近世史)、北原糸子氏(災害史)を加えた座談会「災害の歴史から何を学び、どう向き合うか」が問題点を整理した現在の到達点の一つを示している。当初、週刊朝日百科の付録として企画されたためか、各人の文章が短文過ぎるきらいがあるが、詳細な論考は後日に期待するとして、全体としてコンパクトな点は、多くの人に読んでいただき、活用していただきたいとう企画の意図と紹介者の希望に沿う。
重要な指摘は数多いが、個人的には平川新氏(東北大学災害科学国際研究所長)の「地元の人たちにすら忘れられてしまった石碑や、神社などに伝わる災害の伝承。従来、歴史学は、そういうところに目を向けてこなかったと思うのですが、そのような、歴史の中で民衆が蓄積してきた「災害知」を発掘していくことの重要性を強調したいと思います。(中略)これが3.11を経験した歴史の、今後の大きな仕事となると思います。」に同感する。