北の無人駅から の感想

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参照データ

タイトル北の無人駅から
発売日販売日未定
製作者渡辺 一史
販売元北海道新聞社
JANコード9784894536210
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » 交通 » 陸運

購入者の感想

まったく、圧倒的におもしろかったです。
「北」、「無人駅」という言葉に惹かれて買ったのですが、
「北」はともかく、「無人駅」はあまり前面に出てこない。
北海道の小さな町々の歴史を、
その町の人々の声から丁寧にすくいとって文字にしたという感じ。

しかしこれがめっぽうおもしろい。
コメの話から日本の農業のあり方やうまいコメの作り方、
なぜブランド米を作って定着させることが難しいかなどを語り、
かつてニシン漁で栄えた町に行っては
どれだけニシンが途方もない魚だったかを余すところなく活写する。
一つ一つのエピソードが実に味わい深くて考えさせられる。

思うに、この著者が素人丸出しで
物事にぶつかっていくところがいいんですね。
自分がふらっとその町を旅しながら、
味わい深いエピソードを掘り出しているような感覚になる。
「すごい人がすごい人に話を聞いて文章にする」
みたいなのもそれはそれでいいですが、
こういう等身大のノンフィクションが好きです。

その辺のおじさんおばさんにも当然歴史はあって、
聞き方によってはどんな人でもおもしろい自伝の一冊くらいは
つくれるものではないかと思う。
そういうところのすくいだし方がこの著者は実にうまいです。
もっとこういうのを書いてください。読みたいです。
二十一世紀の宮本常一になっていただきたいです。

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