パノラマ鳥瞰地図帳 の感想

■東京ビッグサイトの「おみやげ売り場」で発見した「バードビュー・ビジュアル」が、
全編網羅で一冊の本になっている。
■人間が空間を移動する時の認知ベースは、平面地図からNAVIの時代になり、
かなり変化したと思われるが、「地図が読めない人」が増える「退化」傾向も気になる。
■この「ワイドビュー・ビジュアル」は、その脳機能活用の隙間を補ってくれる知的ビジュアルだと思う。
「空間把握能力」を助け、街並みを歩いたり、交通機関を使っての移動、旅の振り返りの際の、
脳内の地理的認知のベースづくりに役立っている。
■幼稚園や小学生の早い時期からの教育に活用されることで、「世界観」や「空間感覚」を身に着ける
「知育ビジュアル」として、大きな意味を持つ。
■小学生の時に平面地図だけを見て育ち、NAVIの矢印に頼って移動する世代と、
幼少期からバードビューで、自分の立ち位置や、移動の軌跡をイメージできる地理的空間把握の力を得た世代では、
ものの考え方や、とらえ方の広さ、深さが変わるのではないかとさえ思う。
■都市軸やエリア軸で、様々な「起こし」に関わる人々にとっても、都市やエリア単位の「バードビュー」は、
多くのインスピレーションを誘う「ゲームボード」を提供すると思う。
■知らない人は、手にしてほしい、まさに一人ひとりに手にしてほしい一冊だと思う。
■ここに書かれているコンテンツはもちろん、ここに描かれているフレームが、読む人それぞれのコンテンツを引き出す、
そんな楽しみの時間を提供してくれる「本」というより、バードビューという「方法」「企画」である。