STAR TRAIN(初回限定盤)(DVD付) の感想

最近、自分の年がのっちママと同じと知り、気恥ずかしさを覚えながらも、Perfumeに癒やされているこのオヂサン、家庭では気難しい娘と暮らす日々にあって、つまらない思いをすることが多いです。そういう、極めて私的な話ですみませんが…。
　中1の娘が、笑わなくなって久しい。
　もともと一緒にPerfumeを好きになって、以前はあ~ちゃんの似顔絵など描いてくれていたのがだんだん不機嫌な顔しか見せなくなって、それでもLEVEL3ドームライブに連れ出したときには、「アリーナ前列！かしゆかさんに手を振ってもらえたよ」と少し微笑んでくれたのだったが、その帰り道にはむっつりに戻っていた。
　来る日も来る日もむっつり。家の中から会話が絶えた。｢そういう年頃なんだろう」「お前の機嫌ばかり取っていられるか！」と声を掛けることも横柄な態度を叱りつけることもしなくなって、つまりあまり関わらなくなって、昨年の｢ぐるんぐるんツアー」も今回の「Live3・5・6・9」も誘ってはみたが、やはり断られていた。
　だから武道館のアンコール、STAR TRAINでの涙腺崩壊も話してないし、先日のWOWOW放送も自分だけで楽しんでいた。
　ところが。その録画を改めて見直していた先週の土曜日のこと。すごろくコーナーで3人の歌に会場が沸いている場面のとき、気配を感じて振り返るといつの間にか後ろに娘がいて、同じ場面を笑顔で見入っていた。｢楽しそう…」そう言う表情が、本当に久しぶりに見る子供らしい自然な笑顔だった。
　一瞬ぽかんとして、すぐに画面に向き直ったこの父親の姿は、いつも通りのパフュヲタのそれだったろう。でも、目が潤んで、娘に声を掛けられる状態ではなかったのだ。アンコールのSTAR TRAINの頃には、けっこう沢山の涙が流れ出ていたのだし(背後では娘も鼻をすすっているのが分かったし）。
　まったく、STAR TRAINには、2度も泣かされたことになる。
　それで思うのは、あらためてPerfumeはスゴイ。そのステージが、幼いだけにかたくなな子供の気持ちを、いとも簡単に開かせてしまう。