ミッドナイト・イン・パリ [DVD] の感想

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タイトルミッドナイト・イン・パリ [DVD]
発売日2013-10-25
監督ウディ・アレン
出演オーウェン・ウィルソン
販売元角川書店
JANコード4988111289148
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » コメディ

購入者の感想

演出と主演を兼務する映画監督として、チャップリン、オーソン・ウェルズと並び称される
ウディ・アレンは、最新作『トゥ・ローマ・ウィズ・ラブ』まで43本の作品を世に出していますが、
その中で42本目になる本作は、アレンが演出だけに専念した11本目の作品になります。
アレンは、40本目の記念作「人生万歳!」完成後に、英タイム誌のインタビューで、
好きな自作は何かと質問されて、選んだ6本の作品中、「カイロの紫のバラ」「ブロードウェイと
銃弾」「マッチポイント」「それでも恋するバルセロナ」と未出演作が4本も含まれていますが、
私も、風采の上がらない、神経質で理屈っぽいインテリ役を十八番とするアレンの出演(ビジュアル
的にも辛いものがある)する、都会的日常を切り取った気障な作品よりも、ファンタジー色の強い
作品の方が好きで、本作も、1920年代の雨降るパリと芸術家たちに心酔している売れっ子の
脚本家が、パリの裏通りに、午前0時を告げる鐘が鳴ると現れる謎のクラッシクカーに乗って、
神と崇める「老人の海」のヘミングウェイ、「グレート・ギャツビー」のフィッツジェラルドやピカソ等が
集うサロンにタイムスリップして、至福のひと時を過ごすという夢物語に仕上がっていて、
新たなお気に入り作品のひとつに加わりました。

批評家に作品は評価されても、ヒット作が出ないために、アメリカ本国で映画製作の
資金を調達できずに、ヨーロッパを拠点に活動しているアレン自身を投影させた主人公の
脚本家は、今の時代は想像力に欠けた空虚な時代だと感じている敗北主義者で、
彼が神と崇める芸術家たちが生きた1920年代に、あこがれを抱いているのですが、
ピカソの愛人で、嘗てモディリアーニ、ブラックも虜にしてしまった、芸術家殺しの異名をとる
美女アドリアナは、1920年代よりも、ロートレックが活躍したベル・エポックの時代に、
ロートレックの盟友であるゴーギャンはルネッサンス期に生まれたかったと主人公に語り、
どの時代も人は現状に満足できずに、別の時代に黄金時代があるのだという幻想に

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