荘子〈1〉 (中公クラシックス) の感想

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参照データ

タイトル荘子〈1〉 (中公クラシックス)
発売日販売日未定
製作者荘子
販売元中央公論新社
JANコード9784121600165
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門

購入者の感想

この夏、荘子を五冊読んだのだが、森三樹三郎さんのものが1番しっくりした。多々ある荘子訳の中で、どれを読んだらいいか迷っている人のために少し書きたい。
1.森三樹三郎 中央公論社 丁寧な訳であり、森さんの誠実さをとても感じる。各段の最後に米印で解説があり、これが著者との対話にもなっていて、安心して読める。なお、以前、世界の名著で読んだのだが、この中公クラシックス版は、文字が大きくて楽だ。
2.岸陽子 中国の思想 徳間 ここに挙げた五冊の中では1番読みやすいが、超訳的で、その結果、意味が制限され、どこか窮屈さを感じる。
3.阿部吉雄 中国古典新書 明徳出版社 通の人の訳で味があるが、日本語が上手でない。
4.金谷治 岩波 片寄らない訳を心がけていて、その結果、不自然な日本語であっても、あえてそのままにしてある。著者の声が伝わってくる部分、例えば「解説」、が無いので(語句の解説はあるが、全体的な感想のようなものがない)、親しみが持てない。
5.福永光司 中国古典選 朝日新聞社  情熱溢れる好書だが、解説と本文訳が混在していて、福永さんを読んでいるのか、荘子を読んでいるのか分らなくなる。
以上五冊だが、いずれも、難しい所はこの全五冊とも、全くと言って良いほど異なる訳になっていて、唖然とする。だから、難しい箇所、変な箇所(日本語として変な所がないのは、徳間の本だけ)は、自分の解釈で読めばいいだろう。
荘子も老子も、理想人間を求めた。それを如何様にも表現できるのは、どこか分っているからだろうが、いずれも現象を実在と見る域を超えてはいない。

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