どうせ死ぬなら「がん」がいい (宝島社新書) の感想

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タイトルどうせ死ぬなら「がん」がいい (宝島社新書)
発売日販売日未定
製作者近藤 誠
販売元宝島社
JANコード9784800202864
カテゴリジャンル別 » ノンフィクション » 科学 » 医学

購入者の感想

「大往生したけりゃ医者とかかわるな」の著者中村氏と、「患者よ、がんと闘うな」のの著者近藤氏の対談集です。
タイトルが衝撃的ですが、このタイトルの由来は、三大成人病の脳卒中や心筋梗塞は、一瞬のうちに最期を迎えることが少なく、長いリハビリ・介護生活を送り家族に迷惑をかける場合が多い。それと比べて、「がん」は対処法を間違えなければ、最期を迎える日まで心の準備ができる〜という意味合いからつけられているようでした。

「大往生〜」を読んだ時に、大きな疑問を抱いていたのは、「がん」は痛みがない〜という点です。
「高齢者限定ではないのか」という私が抱いた疑問を、本書において中村氏は「自分は老人しか見てこなかった・・若い人の場合は?」と、慶応大医学部放射線科講師である近藤氏に問いかけており、近藤氏の回答は納得がいくものでした。
また、抗がん剤の有効判定⇒がんのしこりが一定程度小さくなるだけで延命効果は実証されていないこと、逆に抗がん剤で大きなダメージを受けるのは正常細胞、不必要な手術と抗がん剤の副作用が苦しみ悲惨な最期を迎える要因、日本人に多い固形がんは抗がん剤は効果なしなど、多くの点で興味深いことが書かれていると思います。
人間ドックによる早期発見の大きなリスク、胸部CTの危険性、検査と治療、終末期医療、家族のエゴによって生かされるケース、理想的な最期にまで及んでいる書です。

現在、高齢の二人の家族が「がん」ですが、特に抗がん剤投与は行っていません。普通に一人暮らしをしています。高齢者ということもあり、進行もゆるやか、痛みで床に伏せるようなこともありません。
一方、50代後半で「がん」を発見した家族は、5年間抗がん剤投与をしながら、最後まで苦しみぬいて亡くなりました。
80歳目前で脳内出血を起こし手術した家族は、リハビリ⇒鼻チューブ栄養⇒点滴栄養を約1年間行い、たび重なる転院を続けている間、何度も肺炎をおこし、最後まで床ずれの痛みを味わいながら亡くなりました。

自分が見てきたもの、経験してきたことは、ほんのわずかですが、本書に書かれている内容は、ほぼ私には共感できるものでした。

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