記号論への招待 (岩波新書) の感想
参照データ
タイトル | 記号論への招待 (岩波新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 池上 嘉彦 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004202585 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 |
購入者の感想
記号論の大家ウンベルト・エーコの著作の訳出もある池上博士の新書版記号論入門。「記号論」という看板をみて一般庶民が首をかしげるこの不思議な学問が分かりやすく解説されている。記号論というのは「言語」を日常に使用されている言葉からさらに機能を深く追求し、拡張することからはじまる。そうなると「言語」は口から発したり、文字で書かれたりする文に留まらず、映画・アニメなどの映像、街の構造、建築物、政治制度、果ては人間が見る夢にまで拡張される。そういう意味で人間の文化は拡張された「言語」である「記号」から成り立っているのであり、それを分析する学問が記号論であると言える。本書は記号論の基本的概念、様々な「記号」にアプローチする方法が系統的に説明され、はじめて記号論!に触れる人に最適な一冊だと思われる。本書を読了してこの分野に魅力を感じたらウンベルト・エーコの本に挑戦してもよい(ただし、こちらはかなり難しい)。