ビートルズの作曲法 名曲に隠されたメロディ/コード/アレンジの秘密を解明する の感想

　ビートルズ関連の書籍は多いが、曲そのものを分析している書籍は案外少ない。
この本では五曲を選んでいる。ポールによる「ヘイ・ジュード」、ジョンによる「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、
ポールによる、クラシカルな「イエスタデイ」、いわゆる“バンドサウンド”を確立した「ヘルプ」、
ジョージによる「ヒア・カムズ・ザ・サン」と、選曲のバランスが良い。
　楽譜も掲載されており、音源を聴きながら読むと内容をよりよく理解できる
(買い控えしていたビートルズリマスターもついに買ってしまった。物欲も刺激される。)。
読み進めると、なんとなく聴いているだけでは知りえなかったビートルズが浮かび上がってくる。
さらに、ペンタトニックと長旋法の使い方や、ブルーノートの使い方、
バンドのアレンジや楽器の使い方、ポールやジョンによるビートルズ的な作曲をいかに応用するかなど、
作曲をする人にとってのヒントも数多い。