彼岸の時間―“意識”の人類学 の感想
参照データ
タイトル | 彼岸の時間―“意識”の人類学 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 蛭川 立 |
販売元 | 春秋社 |
JANコード | 9784393291511 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 宗教 » 原始宗教 |
購入者の感想
前著『性・死・快楽の起源』(1999年)のヴァージョンアップ版。その後3年のフィールドワークの成果が反映されている。表紙も好きな絵をわざわざバリの画廊で買ってきて使ってもらったので、だいぶ綺麗になった。
社会構造と相互作用しながら形成される意識の諸状態を〈時間〉という観点から整理したというのがこの本の主題である。円環的時間→線分的時間→ 直線的時間という系列の先に資本主義批判を展開するアイディアはもともと見田宗介の『時間の比較社会学』から借用したもの。しかしむしろこの本の主題は他界的な意識状態=時間経験であり、それを時間の停止ないし逆転とする発想はオリジナルである。いわば自然数にゼロと負の数を加えて一般的な整数へと拡張したようなものだといえる。
いろいろな内容をあわてて一冊にまとめようとして筆が急ぎすぎているのと、若気の至りで生意気な表現が多いのが今後の改善課題。Amazonのレビューでも毒物扱いされているが、書いた本人は積年の想いをまとめて排泄しきってすっきりし、なぜか持病の腰痛が治ってしまった。
社会構造と相互作用しながら形成される意識の諸状態を〈時間〉という観点から整理したというのがこの本の主題である。円環的時間→線分的時間→ 直線的時間という系列の先に資本主義批判を展開するアイディアはもともと見田宗介の『時間の比較社会学』から借用したもの。しかしむしろこの本の主題は他界的な意識状態=時間経験であり、それを時間の停止ないし逆転とする発想はオリジナルである。いわば自然数にゼロと負の数を加えて一般的な整数へと拡張したようなものだといえる。
いろいろな内容をあわてて一冊にまとめようとして筆が急ぎすぎているのと、若気の至りで生意気な表現が多いのが今後の改善課題。Amazonのレビューでも毒物扱いされているが、書いた本人は積年の想いをまとめて排泄しきってすっきりし、なぜか持病の腰痛が治ってしまった。