みんなの地籍―土地という財産を保証してくれる大切なもの の感想

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地籍調査を推奨する内容の本です。「千葉長生方式」というものを奨めています。これは測量士と土地家屋調査士が協力して団体を作り受注して、お互いの長所を引き出しながらすすめようというものです。

評価が低いのは、地籍調査をすすめようというだけのことで、それほど目新しい内容ではないためです。入門書のようなので、致し方ないのでしょうか。

この国には「地籍」という概念がまだないのだろうと思います。地籍とは、登記制度と地図調製の制度（または筆界点に関する制度）が一体となった制度のことです。そして、測量士も土地家屋調査士も地籍の資格としては充分な資格とは言えず、この国には、地籍の専門家と言える人はいないのが現状だろうと思います。

地籍調査を推進するにあたっては、もっと国民の理解が得られるように、制度設計なり、資格制度の見直しなり、
地図データシステムの利活用なり、といろいろ考えてみたらいかがでしょうか。