ぼくのマンガ人生 (岩波新書) の感想

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参照データ

タイトルぼくのマンガ人生 (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者手塚 治虫
販売元岩波書店
JANコード9784004305095
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

この本は手塚先生の複数の講演記録から編まれたものです。
手塚先生の著作物は見つければ読むようにしているのですが、同じような内容であっても読むたびに胸に熱いものを感じてしまいます。
手塚先生の子供のころからの半生を振り返ったものですが、その中で、太平洋戦争当時の頃を語った部分が非常に印象に残りました。
手塚先生が中学生の頃になります。
勤労奉仕していた工場が空襲を受けたためそれからずっと家で漫画を書いていたという野太い神経の持ち主でした。
そして、8月15日。
終戦というニュースを聞いて阪急電車で梅田に出た先生は、阪急百貨店のシャンデリアに灯がともっているのを目の当たりにした感激を書き留めておられます。
その感激が自分の作品のテーマであると。
この場面は『紙の砦』にも描かれています。
手塚先生の気持ちが見事に読み手にも伝わってきますし、多分忘れられない場面でもあります。
手塚先生はこの本の最後で、外国の人と謙虚に、控え目に、人間らしく付き合ってほしい。決して威張らないこと、これだけは約束してほしい、と未来の大人たちにメッセージを送りました。
こういう手塚先生の言葉に、いつも感動するのです。
戦争という人間の最低の行為を体験した手塚先生は、その原因となる人間の行為に対して徹底的に批判を加えていったと感じています。
そして未来の大人である子供達には、そういう愚かな大人にならないための知恵を残そうと一生懸命に訴えてこられたと思うのです。
手塚まんがで育った者が、手塚先生のメッセージをしっかり受け止め、育ててゆかなければ、と思うようになりました。

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