What We Talk About (Panther) の感想

What We Talk About When We Talk About Love
なんという素敵な響きでしょう。そこには英語特有のリズムがあり、英語特有の数学方程式のようなマジックがあります。この「愛（Love）」という単語、英語のタイトルでは文の最後にきますが、日本語にすると（愛について語るときに我々の語ること）文の最初にきてしまいます。
もちろん我々が愛について語るときに語ることは「愛」なのですが、だからこそ余計にこの単語が（文章の）最後にくることに意味があると思います。
英語で書かれた文章だからこそ英語でしかうまく表現できないところがたくさんあると思います。私も初めてカーヴァーに出会ったときは日本語で読みました。でも英語で読み直すことによって初めて見えてくることがたくさんあります。
幸い彼の作品はほとんど短編ばかりです。一度日本語で読んだ後にでも英語で読み返してみることをおすすめします。