地方は消滅しない! の感想

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参照データ

タイトル地方は消滅しない!
発売日販売日未定
製作者上念 司
販売元宝島社
JANコード9784800245533
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

まとめると、「行政主導ではダメなので民間が頑張らなければいけない」という本である。

1,2章は人口減少について。あらゆる問題を人口問題に帰着してはいけないという意見には同意できる。問題は、本著には人口オーナスの考えが含まれていないこと。別に高齢者が減って人口が減少しているのなら本著のとおり問題なのだが、今は若い人が、高齢者以上のスピードで減っているのが問題なのである。本著はこれを踏まえていないので、真に受けると誤解する。
また、「地方消滅」の定義は曖昧だが、少なくとも自治体単位では存続していても、●●町に人がいなくなった、というのは十分あり得る話である(住人がいなくなった状態を、ここでは消滅とした)。

3~5章は補助金に頼ってはダメだということを説いている。木下斉に洗脳されたようである。洗脳とは言っても言っていることはすべて正しい。特に107~109頁の「補助金事業必敗パターンは」まさにその通り!(当方、自治体勤務です)
ただ、政治的な力が働いたり、商店街を見殺しにできないので泣く泣く補助金を出しているのだ。ちなみに3章に関して、筆者はちゃんと調べているようで、嘘は書いてない。補足するならば、109頁にあるように仕様変更するのは、補助金を使うのはダメだが自分の財布から出すならOKの場合がある。この場合、使わない補助金を国に返還する必要があるのだが、手続きが面倒なのと、使わなかったら次年度の査定が厳しくなったりするので結局、仕様書通り作って満額消費するのである。
また、124頁などで駅前の滑走路みたいな道路が批判されているが、道路は経済活動以外にも、例えば防災や安全の観点から整備されているものもあるため、金を産まないから墓標というわけではないことをご理解いただければと思う。

1,2章は☆2
3~5章は☆5といったところ。

本著に書いてある通り、自治体主導ではまちづくりは失敗する。土地や資産を持っている住人の方、お願いします…。

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