永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫) の感想

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参照データ

タイトル永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)
発売日販売日未定
製作者天童 荒太
販売元幻冬舎
JANコード9784344405721
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » た行の著者

購入者の感想

まず設定がいい。
かつてそれぞれに心の問題を抱え、同じ病院で絆を結んだ少年二人と少女一人が
20年近くを経て再会する。
過去に何かしら決定的なことがあったらしいとわかる。
現代においても、再会の後に大きな展開がある。
それを20年の時間を往復しながら交互に描く。

物語のアクションが徐々に大きくなる展開で
1巻目はこちらにもどの程度の物語なのかと警戒心があったし、話自体が緩やかだったのが
ここへ来て俄然動きが激しくなり、一気に読める。

それでいてしかし、ある意味では何も起こっていないのだ。
何かが起こっているらしいことは分かっているが、それが表面化していない、という意味である。
これがまたすごい。
水面下のものがいずれ一気に吹き出して爆発するのは間違いない。
じれったいというのではないが、すごく気になるし、今後が楽しみだ。

ストーリーを考えるのに、作家のアイデアはもちろん自由なはずで、
ロールプレイングゲームの選択肢のようにいろんな展開がありえるはずなのだが、
実際の読むことになるのは、これしかありえない、というものだ。
抗いがたい必然としての物語展開の迫力。
この一つの宿命が不可避であることを痛切に感じさせるリアルさ。

ストーリー展開もそうだが、何よりも描かれる人間がいかにも生きていて
鷲掴みにされたまま目を背けることができない。

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幻冬舎から発売された天童 荒太の永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)(JAN:9784344405721)の感想と評価
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