ピラミッド・タウンを発掘する の感想

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参照データ

タイトルピラミッド・タウンを発掘する
発売日販売日未定
製作者河江 肖剰
販売元新潮社
JANコード9784103395713
カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » 古代史 » 古代エジプト史

購入者の感想

270ページのうち、河江氏が実際に携わっているピラミッドタウンについては後半の100ページで書かれています。
この部分は、おそらく河江氏のレクチャーに参加した人は理解できのかもしれませんが、一般の人には難解かもしれません。
ピラミッドや発掘について書かれたおそらく前段であろう前半170ページについても発掘調査に携わった者独特の切り口で書かれていますが、自分の意見を押し付けるような書き方はされていないのは好感が持てます。
この前半170ページは小ネタ(スフィンクス論争、傾斜路、石棺など小ネタとは言えないが。しかも詳しいし。)が多数折り込まれレーナーやヴェルナーの翻訳本を除いてピラミッド紹介のような上っ面を撫でるだけの内容という日本語のピラミッド本に共通の問題がこの本では解消されています。
ピラミッド自体が中心テーマではないので個々のピラミッドを詳しく解説していませんのでピラミッドのガイドブックにはなりませんが読み応えはあります。
参考文献一覧だけなく文面にも多くの資料名が登場するのはありがたいです。
全体的な印象では、古代エジプトへの多少の興味と少々の知識がある方におすすめ。というところでしょうか。
これだけの内容が書けるのであれば、次回作は日本人による日本語のピラミッドガイドブックで決まりでしょうか・・・レーナーの本もヴェルナーの本も出版されてそろそろ20年ですから(笑)
個人的にはP75~の半壊しながらなお利用としている石棺(カイロ博物館の隅っこに展示されています。2015年12月カイロ博物館での撮影ターゲットのひとつ)から始まる石棺の説明と、日本語の本では初めて見たP53の小さな傾斜路跡(観光道路脇にありますが99%の観光客に無視され放置状態です)の説明がおすすめポイントでしょうか。
河江氏が一番書きたかったであろうピラミッドタウン自体に興味がなくても前半部分だけでも買って読む価値はあるといえます。

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