対振り革命 中飛車左穴熊 (マイナビ将棋BOOKS) の感想

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中飛車を指していると、相振り飛車にされた時に困っていました。

中飛車といえば相振り中飛車で攻めつぶす本もありますが、自玉が薄い展開も多く難しいと感じていました。左穴熊（事実上居飛車穴熊）は実戦的に勝ちやすいですし、心理的にも安心感が大きいです。

また、杉本八段の解説もわかりやすく読みやすいですね。

この本と今泉さんの中飛車本、ひと目の中飛車を熟読すると、相手が何を指してきても困らなくなると思います。

最近の中飛車本の充実ぶりを見ると、序盤で作戦負けしたくない方は中飛車がいいかもしれません。

かゆいところに手が届く一冊です。

中飛車左穴熊については「痛快ワンダー戦法」や「よくわかる中飛車」「相振りレボリューション」などで断片的に解説されてきており、私はその度に左穴熊を目当てに棋書を集めていました。東大の小林学生名人が角交換四間穴熊と併用して学生棋界では有名な戦法でしたが、最近になって久保九段と菅井五段が独自研究を盛り込んで連採している影響で洗練された戦法になりました。後手番では３手目７五歩への対策としてアマ間で流行していた流れで若手プロ間でも研究され体系化されました。本書はその両方を研究家の杉本プロがまとめており大変お薦めです。先に出版されていた今泉アマの本と併せて読むとより理解が進むと思います。なんと久保九段の7月の新刊でも採り上げているようですので３冊とも所有して読み比べるつもりです。「先手中飛車には三間飛車で受ければOK」という風潮に対する久保＆菅井コンビからの新基軸ですので中飛車を指すのがまた楽しくなること請け合いです。

杉本先生の本は四冊持っていました。
どれも説明が分かりやすいです。
中飛車の本を集めていますが、ここまで
詳細に相振り、中飛車左穴熊について解説された
ものはないと思います。すごいボリュームです。
自分が中飛車で相手に三間飛車にされていつも
負けているので勉強になります。