BTOOOM! 13 (BUNCH COMICS) の感想

　ヘリ奪取に失敗、失意で海岸に倒れる坂本の所にやってきたのは口のきけない幼い少女。
彼女に連れられて坂本はフェンスに守られたエリアに入り込む。そこはこの島に連行されながら
ゲームに参加することを拒絶し、投下物資を頼りに静かに脱出の機会をうかがって暮らす者たち
の“聖域”だった。一応は受け入れられた坂本だが、彼が加わったことで人数が８人に。
誰かが全員分のチップを奪取すれば脱出条件を満たす…。その懸念は現実となる。
始まる殺し合い、見えざる敵の攻撃が坂本に迫る…！

　霊能力少女など新キャラ多数が登場する新展開。突然登場した“聖域”は何とも後付けくさい
設定ですが、半年も一人で隠れ住んでいた村崎さんの前例はあるのでまあよしとしましょう。
もっとも村崎さんの場合はチップを失ってゲームから除外された存在ゆえに生き延びられたわけで、
ここのメンバーは７人ともまだチップ持ち。周りにフェンスがあるとはいえよく無事だったもんです。
ゲームをやろうとしない彼らの存在を主催者のティラノスＪが放置している（チップがあるので
知らないはずはない）のもいささか謎ですが、どうも高橋名人（笑）たちの方は前回の失態の
後始末でそれどころではない様子。ティラノスＪ内部に内通者がいることに気づき始めたので、
坂本に情報を流した飯田氏がヤバいかも。
何にせよ坂本が来たことで“聖域”の秩序は崩壊、殺戮を始めた犯人探しのサスペンスとなった
13巻。ほとんど丸腰の坂本がどう切り抜けるのか見もの。

　今回はほぼ完全に坂本視点の話なので、ヒミコや織田がどうしているのかも気になるところ。
あと、非業の死をとげた平さんにちょっとだけフォローが入ったのは良かった。便利だな霊能力。