スロー・イズ・ビューティフル―遅さとしての文化 (平凡社ライブラリー) の感想
参照データ
タイトル | スロー・イズ・ビューティフル―遅さとしての文化 (平凡社ライブラリー) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 辻 信一 |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582765014 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 死生観 |
購入者の感想
タイトルに反して,私はこの本を早く読みすぎてしまったのかもしれない。しかし,盆休みの一日,夢中で読んで読み終えてしまうほど,この本は琴線に触れる本だった。
無条件に良いことのように考えられている勤勉,成長,発展,競争,進歩といった言葉に対し,本書では根本的な疑問が呈されている。実はこれらの言葉は現在の自己を否定する言葉にほかならない。そして,否定的に感じられる「遅さ」こそが現在の自己を肯定し,自然界や地域や他者と時間を共有し,充実した「今」を生きるためのキーワードなのである。
無条件に良いことのように考えられている勤勉,成長,発展,競争,進歩といった言葉に対し,本書では根本的な疑問が呈されている。実はこれらの言葉は現在の自己を否定する言葉にほかならない。そして,否定的に感じられる「遅さ」こそが現在の自己を肯定し,自然界や地域や他者と時間を共有し,充実した「今」を生きるためのキーワードなのである。