哲学の使い方 (岩波新書) の感想
参照データ
タイトル | 哲学の使い方 (岩波新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 鷲田 清一 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004315001 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 論文・評論・講演集 |
購入者の感想
半分はやはり大学の哲学的な話、日常生活のてーまが意外と少ない. でも哲学カフェの意義や参加の姿勢はなるほどと感じました。
「哲学」というと、過去の大哲学者の難解な本を読み、日常生活から乖離した専門用語を振り回すイメージが強い。
実際、近代日本のアカデミックな哲学には、この種の弱点、あるいは病理がある。
本書は、哲学をこのような状況から解放しようとする。
著者が提案するのは、アカデミックな言説ではなく、地に足をつけた日常言語を使う哲学であり、大学の研究室で洋書を読解するのではなく、あらゆるところに出没し、誰とでも自由に対話をすすめる哲学である。それは、もともとソクラテスが実践していた哲学の在り方でもある。
その際大事なことは、性急な答えを避け、わからないことにわからないままつきあう思考のタメを作ることである。あるいはまた、様々な学問、立場、現象に対する鋭敏な感覚(セレンディビティ)を磨くことでもある。
著者は、このような哲学の在り方を「哲学カフェ」という仕組みを通じて模索している。
情報が急速に流れ、性急な答え探しに終止しがちな現代社会において、著者の提言は貴重なものである。
実際、近代日本のアカデミックな哲学には、この種の弱点、あるいは病理がある。
本書は、哲学をこのような状況から解放しようとする。
著者が提案するのは、アカデミックな言説ではなく、地に足をつけた日常言語を使う哲学であり、大学の研究室で洋書を読解するのではなく、あらゆるところに出没し、誰とでも自由に対話をすすめる哲学である。それは、もともとソクラテスが実践していた哲学の在り方でもある。
その際大事なことは、性急な答えを避け、わからないことにわからないままつきあう思考のタメを作ることである。あるいはまた、様々な学問、立場、現象に対する鋭敏な感覚(セレンディビティ)を磨くことでもある。
著者は、このような哲学の在り方を「哲学カフェ」という仕組みを通じて模索している。
情報が急速に流れ、性急な答え探しに終止しがちな現代社会において、著者の提言は貴重なものである。