法務の技法 の感想

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参照データ

タイトル法務の技法
発売日販売日未定
製作者芦原 一郎
販売元中央経済社
JANコード9784502107214
カテゴリ社会・政治 » 法律 » 暮らしの法律 » 法律入門

購入者の感想

これから企業法務に関わろうとする人,
企業法務数年目の人にお勧めする本。

この本には80を超えるたくさんのテーマについて,事例と対応,その分析が書かれている。
個々のテーマは,個別の業界の個別の問題に対する解決例というより
(組織)法務一般における論理的対応,すなわち
ある状況で特定の結論を導くためには,状況をどのように分析して,どういう理由で何をすべきか,
ということが書かれている。

このため,この本をざっと読み込むことにより,日々の問題に対する分析・対応等を知ることにより,
経験不足を補い,こういう状況だからあの方法をとってみよう,などと自分の幅を広げることができる。

この本はそれだけでなく,自らが日々行う対応の分析及び,その分析の言語化,分類し項目建てすることの重要性を教えてくれる。

まず,日々自分が行動を行う際,状況を分析し,具体的にどういう理由で,どういう対応を行うべきか,ということを意識する姿勢が身につくようになる。

さらに,特定の状況に対する論理的な対応をワンフレーズで表現することが,
論理的な裏付けのある対応を素早く自分にも他人にも意識づけることができることに気づかされる。

感覚的に,この本は法律の基本書に近い。
一読して終わる本ではなく,タイトルを見れば頭にタイトルに続く中身が浮かぶ状態にまで読み込み,
そのまま使えるものはそのまま使い,そのままでは使えない場合には,書いてあることを応用しつつ,自分の経験をもとに対応できる状態になったとき,この本の価値がわかるのではないかと思う。
よって購入することをお勧めする。

読み方として,前からひとつずつテーマを流し読みすると途中で挫折するので,
まず「第7章」を読み,この本が,著者の経験に鑑みた法務の業務におけるノウハウを整理した本であることを理解したうえで,
一つ一つのテーマについて,自分の立場だったら,この事例をどう分析してどう対応するか考えつつ読むと,この本を堪能できるのではないかと思う。

著者がこれまでに培ってきた、「弁護士」と「法務マン」としての技法が惜しみなく凝縮された一冊である。

法律を使ってどのようにビジネスをするか、リーガルマインドを組織の中でいかに生かすか、というもっとも実戦的かつ実用的な部分についての本であるため、
これから企業に入ろうとする弁護士にはもちろん、
スキルアップしようとする法務部員にも非常に有用であるといえる。
特に、理念に偏るでなく、またノウハウを羅列するだけでもなく、
その「技法」の目的と思考方法が読者にもよくわかるように書かれているのが嬉しい。

ただし、まえがきにもあるが、読者は各「技法」を「読んで知っている」だけでは意味はなく、
実際の業務で実践し、自分なりにアレンジしたり、経験として蓄積してくことを促すことにこそ、
この本の真の価値があるといえる。
その意味で、この本は著者単独のものではなく、読者と共に完成していくべきものといえよう。

法務担当者必携の一冊である。

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