ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 電子特別版 (文春e-book) の感想

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参照データ

タイトルラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集 電子特別版 (文春e-book)
発売日2015-11-21
製作者村上春樹
販売元文藝春秋
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究

購入者の感想

収録される10本の紀行文のうちの7本はJALカードの会員誌「AGORA」(事実上の機内誌)に掲載されたものです。残る3本も他の雑誌に既出のもので、せめて1本ぐらいは書き下ろしのものが読みたかったです。
著者によれば、「AGORA」に掲載されたのはショートバージョンであり、本書にはロングバージョンを載せているので、書籍としての存在意義はあるという見解らしいですが……。
これまでの紀行文では「遠い太鼓」、「雨天炎天」、「辺境・近境」の3作品が好きですが、それらで感じられたような面白さはこの本にはありませんでした。
というのも「旅先で何もかもがうまく行ったら、それは旅行じゃない」といううたい文句のわりに、本書の旅はどれもスムーズに展開しちゃうんですね。あくまでも機内誌に掲載用の記事ですから旅先で大きなトラブルに巻き込まれたりするような話はまずかったのかもしれません。
あと、文章は確かに村上節ではあるんですけど、思い出話を口述筆記したみたいにあっさりしていて、それも旅のリアリティを希薄にしています。
「遠い太鼓」で描かれていたような海外生活の細やかな描写や、「雨天炎天」における冒険譚みたいなものを期待すると肩すかしです。
でもまあ、そうした先入観や過大な期待を持たず、機内誌でも読むみたいにさらっと目を通すだけならば、そこそこ楽しめるんじゃないかと思います。

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