Septuagint With Apocrypha Greek and English の感想
参照データ
タイトル | Septuagint With Apocrypha Greek and English |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | L. C. L., Sir Brenton |
販売元 | Hendrickson Pub |
JANコード | 9780913573440 |
カテゴリ | 洋書 » Subjects » Religion & Spirituality » Bible & Other Sacred Texts |
購入者の感想
改めて紹介するまでもないが、セプタギンタ(七十人訳)とは紀元前2世紀以降、ギリシャ語圏内のユダヤ人のためにヘブライ語から訳された彼らの『聖書』のギリシャ語訳である。現在一般に入手できる『旧約聖書』の基礎となるヘブライ語写本は10世紀のものなので、その古さとまた新約諸文書の著者の多くはギリシャ語を母語とするので、その引用もこのセプタギンタによると考えられ、現存のヘブライ語本文と多くの点で異なるこのギリシャ語訳は特に新約聖書の研究には欠かせない。
本書は19世紀半ばの出版であり、当時未公開だったシナイ写本(4世紀)を参照していないし(アレクサンドリア写本、ヴァチカン写本が主)、少なからぬ各写本間の相違もほとんど無視されており、現在刊行中の新しい校訂本と比べると古さは否定しがたい。しかし、私のごとき素人にはこれで十分。特にギリシャ語・英訳の対訳になっているのはきわめて便利。加えてこのお値段。そもそも、本書が利用している写本も4~5世紀のもので、これより古いまとまった写本は死海写本に含まれるわずかなものと上記のシナイ写本以外には存在しないから、新約を学ぶためには、相当の専門的研究者以外には本書で十分なのであろう。初版から150年近く、何度となく版や体裁を改めながら今日まで刊行されつづけたという事実が、本書の「意義」を明確に物語っているように思われる。
本書は19世紀半ばの出版であり、当時未公開だったシナイ写本(4世紀)を参照していないし(アレクサンドリア写本、ヴァチカン写本が主)、少なからぬ各写本間の相違もほとんど無視されており、現在刊行中の新しい校訂本と比べると古さは否定しがたい。しかし、私のごとき素人にはこれで十分。特にギリシャ語・英訳の対訳になっているのはきわめて便利。加えてこのお値段。そもそも、本書が利用している写本も4~5世紀のもので、これより古いまとまった写本は死海写本に含まれるわずかなものと上記のシナイ写本以外には存在しないから、新約を学ぶためには、相当の専門的研究者以外には本書で十分なのであろう。初版から150年近く、何度となく版や体裁を改めながら今日まで刊行されつづけたという事実が、本書の「意義」を明確に物語っているように思われる。