Teacher Man: A Memoir の感想

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参照データ

タイトルTeacher Man: A Memoir
発売日販売日未定
製作者Frank McCourt
販売元Harper Perennial
JANコード9780007173990
カテゴリ洋書 » Subjects » Biographies & Memoirs » Memoirs

購入者の感想

アイリッシュが話題になると私がついいつも引き合いに出してしまう本がAngela’s Ashes で、本書はその続編の続編です。何が特殊かというと、本書の著者はアメリカNYで生まれてアイルランドのリムリックで育ち、成人するかしないかのときに合衆国に戻るので、同じ英語なのに、背負っている文化や習慣が全然違うという、なにやらとてつもなく居心地の悪い境遇を全身で受け止めて英語の教師になるからです。どちらか片一方の言語体験をしていない人には自分の母国語の特徴なんて語れないし、理解も出来ないけれども、彼にはそれができるということなのです。
また、同じ「貧しさ」であっても、NYで貧しい家庭の子供がぐれて犯罪に巻き込まれてゆく貧しさと、著者の体験した、全くモノのない貧しさというか、おなかが減るあまり他人の食べたチップスがくるまれていた新聞紙の脂をなめるような貧しさとは本質的に「貧しさ」が違う。それを著者は説教をたれるでもなく、自暴自棄になるでもなく、淡々と受け止めてゆくような、そういうトーンが私にはなにやら「居心地の悪い安心感」(うまく言えないけれども)のような感じがして、どうしても最後まで読みたいと思って、ずっと本棚においていたのをやっと、延べにして一週間くらいかけて読みました。
はっきり言って、本書には、Angela’s Ashesのようなキレのある文言はありません。その次に書かれた’Tisのようなエネルギーもありません。また、著者が教えた子らの種々雑多な(Black, latin, Chinese,Korean, プエルトリコ、などなど)英語がそのまんま綴られているので、英語学習用としても、いまいちかな?というか、読んでいて、「ちゃんとした」英語が恋しくなったくらいなので、どうして本書を人に薦めたいと思うかと言われても、うまくは答えられないです。強いて言えば、漫談的な語り口にはまったのかも知れません。
Frank McCourt氏は昨年78歳で亡くなったそうです。心から「お疲れ様」と言いたいです。

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