The New Positioning の感想

　「ポジショニング」とは、一言で言えば「レッテルを貼る」ことだといってもいい。クライアントのマインド（心、記憶、印象）にいかに入り込むか、というマーケティングの話。まず、マインドは、「容量が小さい」、「忘れっぽい」、「第一印象が残存し続ける」・・・といった特性があり、この特性を踏まえて自社や自社商品の売り込み方（マインドへの浸透の仕方）を考える。「ライバルのＡ社は一言で言えばこんな会社ですが、わが社Ｂは一言で言えばこんな会社なんですよ」という風にレッテルを貼る事で、自社ビジネスの特徴をアピールする（小泉政治みたい）。古い本なので、当時に比べればポジショニングの大切さは広く認知されてきているのではないかと思うが「ポジショニング」という観点を意識せずにビジネスをしている方にとっては、この本は目からうろこではないかと思う。
　余談だが、マーケッターとして有名な神田昌典さんの本は、このジャック・トラウト氏の研究を参考にしているのかも。