戦国の日本語: 五百年前の読む・書く・話す (河出ブックス) の感想
参照データ
タイトル | 戦国の日本語: 五百年前の読む・書く・話す (河出ブックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 今野 真二 |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309624792 |
カテゴリ | 人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究 |
購入者の感想
平安時代までの「古代語」は高校で「古文」として習う。江戸時代以降の「近代語」も習うが、中間の鎌倉時代と室町時代の「中世語」に接することは一般人には少ない。その室町時代・戦国時代の日本語を深耕したのが本書だ。当然同時代の文献や書簡を扱っている。ポルトガル人宣教師などによるキリスタン文献はアルファベットで記載されているので、発音が分かるというこの時代の特徴がある。数多くの同時代の文書を詳しく取り上げているのも特徴だ。
個々の文献の深耕を軸として、そこで発見できる言語的特徴を取り上げている。言語学的見識を軸としてその証左として文献を取り上げるのとは逆の構成だ。私は本書の表題から後者を期待していたので、やや物足りなさを感じたが、それは読者の興味の問題であろう。
戦国時代の人々がどんな日本語を話したり書いたりしていたかに関心がある読者には興味深い著書である。
個々の文献の深耕を軸として、そこで発見できる言語的特徴を取り上げている。言語学的見識を軸としてその証左として文献を取り上げるのとは逆の構成だ。私は本書の表題から後者を期待していたので、やや物足りなさを感じたが、それは読者の興味の問題であろう。
戦国時代の人々がどんな日本語を話したり書いたりしていたかに関心がある読者には興味深い著書である。