娘が語る白蓮 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル娘が語る白蓮
発売日販売日未定
製作者宮崎 蕗苳
販売元河出書房新社
JANコード9784309023144
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆

購入者の感想

いわゆる白蓮本の中で、肉親が語る決定版的な伝記。朝ドラの便乗本とは一線を画します。白蓮関連の
動きや、明治・大正・昭和の女性史などを今後、読んだり研究したりする方にとって、必読書の一つに
なるのではないでしょうか。村岡花子との交流もよく分かります。

また、瀬戸内寂聴さんが巻頭言で書いておられるように、道ならぬ恋も貫けば純愛であることを
示した白蓮。どんな困難も糧にして自分を磨いていこうと努力した白蓮の生き方を通じて、いまを
生きる私たちにも示唆するところが大いにある内容です。

元夫(伊藤伝右衛門)の事情への目配りや、当時の新聞などの報道ぶりを絶対視せず、それを相対化する
視点も盛り込みつつ、「白蓮事件」後の後半生も十分に理解できます。

ゴシップ的に想像を織り交ぜて描いたり、時代背景をやたらと強調したりする本とは違い、十分にバランス
のとれた記述で、語り手の娘さんが白蓮に寄せる愛もよく分かります。また、白蓮を取り巻く様々な
群像が関心をひきます。

肉親からすると語りにくいかもしれない微妙な話題も述べておられ、大変貴重な一時資料になるでしょう。

豊富な写真、脚注もあいまって、とても読みやすくなっています。読書家の方にはなじみのある、ブック
デザイナーの名久井直子さんの装丁もすてきです。同時に発売されている、娘さんの監修の本も興味
深く読みました。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

娘が語る白蓮

アマゾンで購入する
河出書房新社から発売された宮崎 蕗苳の娘が語る白蓮(JAN:9784309023144)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.