Jung and Tarot: An Archetypal Journey の感想

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辞書並みに分厚い本です。
マルセイユ版タロットをもとに、ユング研究所で講義を行っていた著者が大アルカナ２２枚について詳細に解説しています。
でも、タイトルから「ユングによるタロット研究」について載っているという期待をしていた私は、ユングがちっとも出てこないのでちょっとがっかりです。あくまでも「ユング的」タロットの本です。
占いの実践的な話がほとんど無く、小アルカナについてもすっとばし、ひたすら大アルカナについてを豊富な図版とともに説明しています。
ただ、魔術的な「逃げ」がなく、とことん歴史的資料と伝承から再構成していく姿勢には好感を持ちます。結果、マルセイユ版にも詳しくなれます。