雨宮天ファースト写真集 ソライロ~青と旅する~ の感想

雨宮天は声優としてデビューしてから、今まで3度あったソロCD発売や、声優として担当するアイドルマスターの北沢志保が出演するライブ・イベントなどが行われる度に、頻繁にメディアに露出してきました。ソニー系列の「リスアニ!TV」でも夏頃に「雨宮天のおひとりサマー」という専用コーナーまで設けられていました。

このように、新人声優(そろそろ新人ではないけど)としては異例の速度で様々な経験を積んできている彼女ですが、普段から緊張しやすいと公言しているように、どこか作ったような顔であったり、指示されたような顔が多かったように思えます。(無論、ニコニコ生放送系など自然なものも幾つかありますが)

そうしたなかでこの度の「ファースト写真集」発売。写真集という商品の性質から言葉では言い表せない部分が多いのですが、これまでのような端的に言えば「上品」「丁寧」「固い」であった彼女の顔が、「自然な」顔になっているのです。

事務所や上からの指示で意図的に作られたような雨宮天ではなく、恣意的に、自由気ままに自分自身をありのまま表現する雨宮天。これが見れる媒体は本当に貴重です。それこそニコ生のようなメディアでも自然な彼女は見ることができ、それは魅力的なのですが、一枚の「写真」としてプロが撮影したもので、なおかつ自然な彼女が見れるのは、ファンとしてはこの上ない幸せといっても過言ではありません。

雨宮天は声優です。つまり、普段はアニメなどで「声」という手段でしか聴くことはありません。そんな彼女が持つ美貌を写真集という形で世に出してくれたことにはミュージックレインに感謝するしかありません。商業的見地で見ると事務所やバックの力が強いからこうして多く露出できるという意見ももっともですが、それ以上に、彼女には何百、数千人という競争のオーディションで勝ち抜いた実力があるのもまた事実です。ラジオやブログを確認すると分かりますが、彼女はとても努力家で、負けず嫌いです。何か潜在的なコンプレックスも抱いているのでしょう。そうした彼女の持ち前の力が伴って、この写真集という一つの到達点に至ることができたのだと思います。