28 の感想

を世に送りつづけてくれる奇才たちが材料を豊富にあつめ、手間をかけて表現した「２８」。
　そもそもツカミを聴かせただけでその先も聴きたるなるように仕向けるフュージョンが昔から好きですが、
DIMENSIONの駆け引きは天晴れ。
ノッケから。そして承転結と栄養素のつまった名フレーズを惜しげもなく披露してくれます。

　十数枚しか蒐集していないニワカファンたる小生が今、特にキラキラして豪華だな、と感じているのが「２８」です。
ただ率直に申しあげさせて頂ければ、一曲目は残念。という事で星4つ。

前作「２７」の音を例えるなら「コンクリート打ちっ放しのモダン建築」、この「２８」はその上にキッチリと豪華でポップな内装を施したデザイナーズマンションっていう感じ。近作の中の、似たようなメロディーとリズムパターンの曲も緻密な編曲で生まれ変わっていたりする。芸術の神は細部に宿り給う。一曲一曲の輪郭が際立っていて完成度が高いのに、ライブ感もある。「２７」を聴いて（筆者のように）昔の方が良かったと思ってしまったアナタ、まず「２８」を聴いてみて。話はそれからだ。でも、一曲目はビーイングすぎてビミョー。