MY ROOM side3 の感想

冒頭の Time After Time のギターが部屋いっぱいに広がったとき、
新たな旅の始まりを感じました。

MY ROOM シリーズのside1、side2のコンセプトを継承しつつ、
ウッドベース、サックス、フルートを加え、スケールの大きな世界を聴かせてくれる新譜。
早くもオーディオ誌などで絶賛されている音づくりなので、
私などが言うのは口はばったいですが、
前作までが小型のオーディオ装置で聴くと非常にチャーミングなサウンド、
いっぽう本作は、大型の装置で聴くと感動も倍増するように思います。

圧巻は２曲目My Favorite Things
セルフライナーにもあるように、曲が進むにつれ、
４人の織りなすサウンドが深みを増し、音楽が成長していくさまに感動を覚えました。

木管フルートが印象的な Smile は、ゆったりと重みのある音が
この歌に込められたメッセージ性を豊かに表現しています。

Love Me Or Leave Me は、いかにも「せーの…」で録った
ミュージシャン同士の息づかいやアイコンタクトまで感じられる
スリリングでエキサイティングな肉弾戦！

エンディングではギターとのデュオに回帰し、
すがすがしいEdelweiss
５曲を通して、１つの物語が完結する、まさにコンセプトアルバム。

スタンダード、ニュースタンダードに堂々と取り組み、新たな味わいを堪能させてくれる
ウィリアムス浩子さんと馬場孝喜さん、
ゲストの西嶋徹さん、ヤマカミヒトミさん、名雪祥代さんに敬意をもって拍手をおくります！