霧 ウラル の感想
参照データ
タイトル | 霧 ウラル |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 桜木 紫乃 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784093864206 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » さ行の著者 |
購入者の感想
北海道の作家さんということで、なんとはなしにデビュー作を購入してから、
そのどこか物悲しげ雰囲気に惹かれファンになり、出版されている全てを購入しています。
釧路の霧のように漂っていた才能は「凍原」で一気に開花し「硝子の葦」でさらに高め、「ラブレス」という最高傑作を産み、
「ホテルローヤル」ではついに直木賞まで獲ってしまった。
この先どこまで行くのか楽しみな作家さんです。
ファンとしてはやはりミステリ要素があるものは「凍原」、女の哀しさを描いた小説はどうしても「ラブレス」を期待してしまう。
本をおもしろいと感じさせるものは第一にストーリーと展開であり、その背景であり、主人公の魅力であり、それを読ませて圧倒させる筆力である。
桜木さんには哀しい女を描くという突出した才能があると思っているが、
今作では果たしてそうだろうか。
主人公に最後まで感情移入できないままで終わってしまった。
帯の紹介文で先入観を持ったのかもしれないが、物語も読み手も一度も快哉を叫ぶ(喝采を送るの誤用だそうです)シーンがなかった。
それなら哀しい女を突き詰めてるのかと言われれば、それもまた中途半端な印象。
相変わらずの筆力だけが一人歩きしてゴールしてしまいました。
今作は残念でしたが、次回作に期待します。
物語の結末ではなく、本の素晴らしさで喝采を送らせてください。
そのどこか物悲しげ雰囲気に惹かれファンになり、出版されている全てを購入しています。
釧路の霧のように漂っていた才能は「凍原」で一気に開花し「硝子の葦」でさらに高め、「ラブレス」という最高傑作を産み、
「ホテルローヤル」ではついに直木賞まで獲ってしまった。
この先どこまで行くのか楽しみな作家さんです。
ファンとしてはやはりミステリ要素があるものは「凍原」、女の哀しさを描いた小説はどうしても「ラブレス」を期待してしまう。
本をおもしろいと感じさせるものは第一にストーリーと展開であり、その背景であり、主人公の魅力であり、それを読ませて圧倒させる筆力である。
桜木さんには哀しい女を描くという突出した才能があると思っているが、
今作では果たしてそうだろうか。
主人公に最後まで感情移入できないままで終わってしまった。
帯の紹介文で先入観を持ったのかもしれないが、物語も読み手も一度も快哉を叫ぶ(喝采を送るの誤用だそうです)シーンがなかった。
それなら哀しい女を突き詰めてるのかと言われれば、それもまた中途半端な印象。
相変わらずの筆力だけが一人歩きしてゴールしてしまいました。
今作は残念でしたが、次回作に期待します。
物語の結末ではなく、本の素晴らしさで喝采を送らせてください。